このたび、記念すべき第50回日本熱傷学会総会・学術集会を担当することとなりました。大変光栄に存じますとともに身の引き締まる思いでございます。

一般社団法人日本熱傷学会は2024年に設立50周年を迎えます。この半世紀の間に熱傷診療は大きな進歩を遂げました。広範囲熱傷の急性期の蘇生と集中治療の技術、創傷管理と手術治療、感染・敗血症診療、栄養療法、リハビリテーションなどいずれの領域も、基礎研究と臨床実践により目ざましく発展しました。さらには熱傷予防、患者・家族ケアと社会的支援、生活の質、また多数傷病者や災害対応とその準備、これらに多職種連携を最も早くから図り各職種が力を発揮してきたのも熱傷診療です。さらに近年の熱傷手術や創傷治療の技術革新には診療を変えるインパクトが感じられます。こういった熱傷診療技術を存分に学べる刺激的な学術集会といたしたいと思います。

さて、この大事な節目の学術集会のテーマを「LOVE！熱傷診療～あつまろう50周年～」といたしました。ますます熱傷診療あるいは研究に愛情をもって、また誇りを持って実践し、ひいては国内外の熱傷の予後向上につながってほしいという願いを込めております。教育の機会も重要と考え、日本熱傷学会が開発する熱傷初期診療標準化コースの試行も予定しています。

教室員一同で総会・学術集会開催に向けて準備を進めて参ります。多くのみなさまにこの節目の年に大阪の地でお目にかかれることを心よりお待ちしております。